2009年12月18日金曜日

オンラインマガジン

2009レビューサンタフェに参加した写真家の一人で、ヨコハマフォトフェスティバルキックオフイベントのプログラム・ポートフォリオレビューの仲間達にもスライドショーで参加してくれるジョナサン・ブラウスタインが彼のオンラインマガジンの最新版をアップした。

特集にセンターのディレクター・ローラ・ゾレック・プレスリーが2009レビューサンタフェに参加した写真家からキューレーションしたページがある。僕もとりあげてもらったのでぜひご覧ください。

http://www.flash-flood.org/

http://www.flash-flood.org/pages/3391-h3laura-wzorek-pressley-is-in-the-buildingh3br

http://www.flash-flood.org/private/portfolio/zQk8/13651

パブリッシャーの一人であるジョナサンはひげ面のイケメン君だ。レビューサンタフェの合間にロッジサンタフェのプールの脇にあるジャクジーに彼女と浸かってのんびりしていたりとさすがに地元の余裕をみせていた。

Flash-floodにはサンタフェのフォトギャラリーのディレクターやフォトアイのメラニー・マクワーターなどが加わっている。

2009年12月9日水曜日

オープンポートフォリオレビュー公募

いよいよ開催まで1ヶ月あまりとなってきたヨコハマフォトフェスティバル・キックオフイベントアット横浜赤レンガ倉庫1号館。

オープンポートフォリオレビューの公募は来る12月13日(日)12時から受付が始まります。

http://www.yokohamaphotofestival.org/Portfolio_Review.html

ぼくが今年参加したレビューサンタフェ、アルル、そして小さい規模だったが、ルッカデジタルフォトフェストでのポートフォリオレクチャー。特にレビューサンタフェは事前審査のあるレビューなので、参加した写真家のレベルも本当に高かった。レビュアーも見応えがあったことだろう。

いずれのレビューでもエマージングフォトグラファー(新人写真家)というのは若い人だけではない、と言うことが特徴的だった。年代は20代から50代以上まで、本当に様々。そしてみんな意欲的であるとともに友好的だった。

写真をやってきて本当によかったと思うのはこういう写真家達に出会えたこと。ヨコハマフォトフェスティバルのプログラムのひとつ「ポートフォリオレビューの仲間達」でも、僕がレビューで出会った写真家達のスライドショーを上映する。

スライドショーは初めてでよくわからないから、永田がやってよ、とか、どうやればいいの、とか、とにかくみんないろいろとメールで聞いてくる。
すでに自分ですばらしいスライドショーを送ってきてくれた人もいる。やりとりの合間に、サンクスギビングデーには両親に会いに行くの、とかそれぞれの近況も送られてきたりする。
シンガポールのジミー・ラムはなんと先日急に電話がかかってきて、今コンラッドに泊まってるんだけど会える?なんて言ってくる。なんと彼は普段はアメリカの投資会社に所属して投資アドバイザーの仕事をしているのだ。コンラッドで野村のコンファレンスに参加しているのだそうだ。それで、一緒にランチしたときも、コマツとイビデンの株がいいぞ、なんていっていた。そして、東京は物価が高いなぁ、東京で写真撮るのは大変そうだなぁ、なんても言っていた。

そうそう、世界は広いしいろんな写真家がいる。日本でももっと型破りな写真家が出てきてもいい。

2009年12月8日火曜日

TSUTAYAにて

日曜日に農大の前のTSUTAYAに行って, Photographicaの竹内万里子さんのコラムを立ち読みしていた。
と、突然「ダダー!パンツの中にウンチがでちゃったぁー!」と3歳の娘の大きな声が店内に響き渡った。

げ、やば。すぐに娘をトイレに連れて行く。さいわい、しっかりした固形物だったので楽に処理できた。

まだ娘を連れて安心して本屋でゆっくり物色するのは難しいようだ。まあ、しかし、最近の本屋は魅力がない。写真関係の雑誌はほとんどカメラ誌だし、ZOOMとかEYEMAZINGとかAPERTUREと言った雑誌のように掲載されている写真に惹かれて手に入れたい、と思うようなものは皆無だ。

なぜだろうな。最近の写真はものとしての魅力がないものが多い。ヘルムート・ニュートンやギイ・ブルダンがフレンチ・ボーグなどの写真を撮っていたときは必ず買って切り抜いていたものだが・・・トマス・ルフのやっていることもよくわかるのだが、欲しいという気持ちにはならない。いちおう勉強のために写真集は買ったけどね。

これはぼくの感覚が時代錯誤におちいったからなのか。それとも、今時の写真家のオーラが弱くなっちゃってるのか。

先日まで行っていたルッカデジタルフォトフェストで購入した写真集はGiacomo Costaの
The Chronicles of Time。これもテーマとしてはちょっと古いように思うのだが、J.G.バラード風のタッチがあって気になってしまった。

どちらにしても、単なる総合書店の魅力はまったくない。あれだけ雑誌や本がおいてあっても自分に語りかけてくる本は皆無。そういえば、20代の頃は本屋でパイディアや遊といった雑誌が表紙だけからでも自分に呼びかけてきていたものだ。買うべき本とはパシッとテレパシーみたいにひかれあったものだが・・・・

2009年11月18日水曜日

ShINC.PRIZE2009展

今日から始まったギャラリー・コスモスでの展覧会。

昨日作品搬入をして初めてこの展覧会の趣旨がわかった次第。前回の写真売りましょ買いましょ展の参加作品の中からShINCのメンバーがノミネートした22名の写真家の作品を展示して、その中から入場者による投票でグランプリを決める、というものだった。

僕の写真はShINCのメンバー他の参考出品ということだった。

主催の五味彬氏は自分の中でどんどん発想が進む人なので、他のスタッフがよくわかっていないところもでてくる。

オープニングパーティの後近くのバーで五味さんと話していて、わかってきたことは、彼が写真を通じて世界を発見することを子供のエデュケーションプログラムとして開発しようとしていることだった。

五味さんとの飲み話はとても面白くてつい夢中になる。若造の時に、原宿のNOWと言う喫茶店にいたキキという女の子にあこがれて勇気を出して入った、と言う話を聞いて、なんだそれ僕と同じじゃないの、と思わず一昔前の好奇心いっぱい、背伸びをいっぱいしていた時代がまぶたに浮かびあがってきた。

ShINC Prize展 11月17日~29日 ギャラリーコスモス 11月29日19時〜クロージングパーティ



今回はSkyEarthシリーズも展示。上の作品は池谷友秀さんの水中シリーズ。
福福星シリーズはハーネミューレ・フォトラグブライトホワイトとピクトランメタルでプリントした物を2点ずつ展示した。ドル安なので、1点68250円。右の作品は横木安良夫さんの作品。

2009年11月13日金曜日

ヨコハマフォトフェスティバルが始まります。

いよいよヨコハマフォトフェスティバルが動き出しました。

来年1月13日から17日までの5日間、横浜赤レンガ倉庫1号館でキックオフイベントが開催されることになりました。

まだ財政基盤もなく、オーガナイズに関わってくれる人たちと参加要請に快く応じてくれる方達のボランティア活動に支えられてのささやかなスタートとなります。

ゆくゆくは行政にも、企業にも応援してもらいたいのはやまやまですが、ことお金に関して今はどこも貝のごとく口を閉ざしています。

それとは裏腹に今、写真家や写真愛好家のモチベーションはとても高い時期にあると思います。

ぜひ、日本にアルル級のフォトフェスティバルを実現するためにたくさんの方からの応援を期待します。

アルルの予算はおよそ5億4千万円です。1人5000円の年間サポートで10万人の人が応援してくれると、毎年の開催が可能です。アルルの入場者がおよそ6万人。

カメラ大国である日本で、どれだけの人がこのプロジェクトを応援(入場)してくれるでしょうか。

21 世紀は個人パワーが花開く時代です。これだけ、時代のパラダイムが急激に変化しているときには組織の力で対応するのではすごく時間がかかってしまいます。AppleやGoogleが面白いことができるのも個人の発想がベースになっているからです。

思いついたことをすぐに実行に移せるのは個人だけです。

面白い時代だと思いませんか。ヨコハマフォトフェスティバルも箱物ではなく、個人の発想が集まってつくりだす有機的なイベントになっていくはずです。

ヨコハマフォトフェスティバルウェブサイト

2009年10月16日金曜日

日々の雑感

10月15日

上海の情報を教えていただいた都写美の石田留美子さんをお礼かたがた訪問。今月上海にいかれるそうなので、情報交換がてらの雑談。

2階と3階の展示も見た。北島敬三の70年代の東京はワークショップ写真学校や森山教室の活動の中での写真もあるようで、当時の感覚が生々しく伝わってくる。
今回の展示にはなかったが、Joy of Portraitシリーズは始めてみた写真で面白かった。入り口の所に写真集が展示してあってながめたのだが、なんとも不気味なポートレートだ。

昨日はダークルームインターナショナルのスタッフと後藤繁雄さん、僕とで細江さんの事務所におじゃまし、横浜フォトフェスティバルのことについて話し合った。
来年の赤レンガ倉庫のイベントもドタバタのうちに少しずつアウトラインが固まってきている。

しかし年末をはさんでの開催なのでことのほかスケジュールがきびしい。

オープンポートフォリオレビュー、スライドショー、ワークショップ、フォトグラフィックカンバセーションなど盛りだくさんすぎて、考えただけで頭がクラクラする。

今年海外のポートフォリオレビューでであった写真家達にもスライドショーを依頼しているので、英文のメールにも対応しなければいけない。

業界の重鎮達にもお願い事が出てくるので、失礼のないように電話したりメールしたりするのも案外気をつかう作業だ。ツアイトフォトサロンの石原さんはお電話すると必ずいろいろなことを質問されたり中国のことや、写真家のこと、現代美術のことなどかなり長いお話になる。

実作業も多いので自分の写真作品の制作があとまわしになってしまうのがつらいところ。

いいニュースは一度頓挫してしまったシャーロット・コットンのフォトグラフ・アズ・コンテンポラリーアートが無事晶文社から出版されることになったことだ。

2009年10月8日木曜日

写真売りましょ買いましょ展

昨年に続いて、第2回目の「写真売りましょ買いましょ展が開かれた。

さすがに2回目ともなると、出品される写真も売るということを意識した作品が多くなり学習効果を感じた。続けることの大切さを実感する。

主催するShincのメンバーの一人である写真家の五味彬さんとは、ここ2年くらいのおつきあいになるが、五味さんの面白いところはものすごくマニアックでディテイルにこだわる人であることだ。

今回も前回と比べて写真の並べ方に工夫がほどこされている。LP時代のレコード屋さんでアルバムを発掘するときの楽しさは格別で、ジャケ買いという言葉もあるほどジャケットのビジュアルに僕たちは感化をうけている。そういう人間の興味と行動のあり方を考えての展示は意外に深いものがあるのではないだろうか。

値段の付け方も20x200のサイトの一番小さいサイズが200のリミテッドで20ドルというのと感覚が近い。20x200のウェブサイトのキャッチフレーズはArt for Everyone。

初日に100点以上が売れる大盛況となったのも時代のパラダイムシフトを思わせる。人気写真家・大和田良さんの作品はなんとオープニングパーティ前に売り切れていた、という話だ。

時代は確実に変化している。



マットしてある作品もある。
初日から発掘モード全快。五味さんのポラロイド作品は一点物です。
メタルにプリントされた五味作品はダゲレオタイプを思わせる。
福福星もメタルプリントにしてみた。えらく相性がいい。
渡部さとるさんも発掘モードで値上がりしそうな作品をあさってましたよ。
五味彬さん。酒のにおいのするところには出没しないといっていたのに大丈夫でしょうか。
主催者の一人で五味さんのアイディアをフォローしてくれる大事なスタッフHanaさん。
水谷さんも主催者の一人。
受付を担当する若い二人
コスモスギャラリー店主、新山洋一さん。気さくな人柄が多くの写真家に慕われている。

2009年10月2日金曜日

フォトグラファーズサミット5

六本木スーパーデラックスに場所を移してから3回目になるフォトグラファーズサミット。

今回も大盛況だったし、イベントの進行も本格的になってきたかんじだ。

僕はなにより主催の山田敦士さんの写真家のセレクトの多彩さに感心している。なんでもあり
の日本の写真状況はますます混沌としてきて、ノンジャンルで、だからこそのおもしろさがある。

そんなエネルギーがわきだしているからこそ、いろんな人が集まって楽しそうにわいわいやる雰囲気があるのじゃないだろうか。

日本の写真界はこういうエネルギーを世界に伝えるべきだろう。そして今度は何でもありのエネルギーを保ちつついろいろな方向性をブランディングしていくことも大切だ。 ぜひそうしたことを受け持ってくれる写真評論家やキューレーターが現れるのを期待する。

僕もレビューサンタフェの報告プレゼンで参加させていただきました。 会場でも興味あります、という声をかけていただきましたが、今後このブログや横浜フォトフェスティバルプレイベントで情報を流したりオープンポートフォリオレビュー、ワークショップをしたりしますのでよろしくお願いします。

所幸則さんのOne Secondのプレゼン。 広告対決プレゼン風景。
会場はかなりぎゅうぎゅう詰めで移動するのが大変だ。
主催の山田敦士さん、渡辺伸次さん。
主催のうつゆみこさんがブックセールスブースで販売を担当されてました。
いつもマイペースでにこにこ顔の横木安良夫さん。
大和田良さんとお友達。
主催の大串祥子さん、行貝チエさんとお友達。ペンタックスのブースも出現。

2009年9月29日火曜日

Shanghai Art Fair Post fair Report

ShComtemporaryからのレポートをそのまま掲載しときます。

Press Release - September 13, 2009 – post fair report

30,000 visitors from China, Asia, Australia, Europe, Canada
and the US and more than 500 registered collectors made
the third edition of ShContemporary a roaring success.

ShContemporary ended today after five exceptional days, which saw
international art professionals and contemporary art aficionados flock to the
Shanghai Exhibition Center en masse, to catch a glimpse of the latest offerings
that the recovering global contemporary and Asian art markets have to offer.

The extremely positive signal which emerged during the fair is the confirmation of
the upturn of the Asian collectors market. The fair exceeded gallery and visitor
expectations, as the quantity and calibre of collectors at the fair was much
higher than in past years. Galleries reported high satisfaction levels. Jeffrey Ian
Rosen of Taka Ishii Gallery (Tokyo) was quoted as saying “we’ve participated at
this fair for three years in a row and this year we saw the most Chinese collectors
ever.”

Very positive sales were reported in addition to the strong presence of Chinese,
Asian, European and American collectors. This was due in large part to the
successful launch of the Asia Pacific Collector Development Programme which
commenced on September 10th with a magnificent Gala Dinner presented by The
Singapore FreePort at which nearly 300 collectors participated.

The Lecture series - including speakers Martha Rosler, Boris Groys and Gao
Shiming – explored in much depth the question ‘what is contemporary art’ over a
period of four days in an environment designed by Liam Gillick.

Collectors were very impressed by the quality of the art displayed at the fair and
were purchasing large works. OTA Fine Arts (Tokyo) sold four pieces by Kusama -
all to Asian female collectors - for a total of approximately US $800,000.

Arthur Solway of James Cohan gallery pointed out that “the general feeling of
everyone at the fair is that ShContemporary is a resilient fair” while Long March
director Lu Jie added “the scale, quality, and look of the fair will have a huge
impact on the Asia Pacific market.”

上海ティーブレーク

甘い物好きの性格なので、どこに行ってもデザートやお茶が気になる。上海で泊まっていたSwissotelの近くにあった飲茶屋さんでさっそくフルーツミックスティーを賞味。生フルーツから煮出したものにたっぷり蜂蜜がはいった温かいお茶。なごみます。
中国風の薄いお汁粉も結構好みです。


フルーツミックスティー。
Yu Yuanという明時代の庭園の周囲が観光地になってます。ハーゲンダッツもこの通り。

週末だったのでレストランにはいると結婚式が2組もあった。一組のカップルは奥さんがものすごく美人で旦那さんは優しい面立ちでおとなしそうな人。やっぱり奥さんに完全に仕切られていました。

2009年9月28日月曜日

上海Redtown地区

モーガンシャンルーよりも新しいギャラリー街がレッドタウン。こちらはモーガンシャンルーよりもさらにゆったりした敷地を使って公園のようになっている。

まんなかが屋外の公園スペースになっている。一部は公園の芝生部分が盛り上がってその下が展示スペースになっていたりする。

僕が訪ねたときは外人の子供連れがたくさん遊んでいたり、写真の生徒の屋外実習のようなグループもいた。とにかく広々としていて楽しい空間になっている。

ツアイトの石原さんからお聞きした民生銀行美術館があるということもあってきてみたのだが、その民生銀行美術館はだだっ広い空間に贅沢にアートが配置されていた。

こういう地区ができるということは、中国政府の肝いりでつくられているのではないか、と思うのだが、なんだか日本と比べてみるとずいぶんと日本の状況は寂しいし、上海のほうが文化的に進んでいる都市のように思えてくる。

レッドタウン入り口。
民生銀行美術館



芝生の下に建物がある。


彫刻とインテリアの組み合わせで展示している空間。こういうコラボは日本でももっとやるべきだ。

子供達に絵を教えている教室もあった。
彫刻美術館の中にあるブックストア。

彫刻美術館の横にはインテリアショップがある。うまいですね。

モーガンシャンルーにもカフェが1軒あるが、こちらはカフェが2、3軒。どれもかなりオシャレ。
Okikiという子供教育システムの施設もあった。
子供用のキッチン。かなり本格的でちゃんと料理もできるようになっている。
巨大なローライのオブジェが・・・

子供達が入ってくるとここにきてまだ一週間という女性スタッフが魚にやるえさを持ってきてくれたので、早速子供達は魚にえさをやってきゃーきゃー言っていた。