レビューサンタフェの第一日目のセッションは早めに終わって、フォトグラファーたちはCenter for Contemporary Artという場所に移動する。
今日はここで、全フォトグラファーのポートフォリオを展示してレビュアーに見てもらったり、一般にも公開されるので地元の人たちにみてもらうことになる。
体育館みたいな広い会場にはテーブルがセッティングされており、それぞれのフォトグラファーの名札がおいてあって1メートル半くらいのスペースに自分のポートフォリオを展示することが出来る。
僕もいそいそと自分のブースにポートフォリオを並べる。今回審査には間に合わなかったが和紙にプリントしたポートフォリオを持参してきた奥様のCeline Wuの作品もついでに並べた。僕が英語がだめなので、3カ国語をしゃべれる彼女の存在は今回本当にありがたいものだった。彼女がいなかったら、レビュアーの人たちや仲間のフォトグラファーたちとの交流もままならなかった。
レビューの合間に見せあってはいるものの100人のフォトグラファーたちの作品が一同に並べられた姿は圧巻である。
レビューサンタフェはどちらかというとドキュメント性の強い作品が多いように感じていたのだが、こうして並べられている作品を見ていると実に様々なタイプの作品があっておもしろい。
2人の競作で一点だけの写真のインスタレーションになっているもの、古色蒼然とした箱にジオラマというか何というかのぞき込まなくては見えないようなオブジェを制作してきた人、またパノラマ上にフォトショップでつなげた横長の作品も何点か目についた。
プリントはどちらかというと、インクジェットの作品が多いようだ。壁には明日のフォトオークション用の作品も飾ってあってとにかく自分のポートフォリオの前にいるよりもいろいろのぞきに行きたいな、という衝動にかられる。
コンサルタントでレビュアーのMary Virginia Swansonさんは精力的に全員のポートフォリオに目を通している。僕の所は明日のレビューがあるというと、じゃあ明日ね、ということで、横浜で準備中のフォトフェス&ポートフォリオレビューのプレイベントでぜひ来ていただきたい、というお話をした。彼女からは前向きなお返事をいただいている。
昼間に見ていただいたオンラインマガジンFraction Magazine のDavid Bram氏も登場してCeline の作品を見てもらう。彼の奥様も1歳のお嬢様をだきかかえて一緒に見てくださった。
レビューサンタフェでは事前に参加するフォトグラファーの作品をオンラインで見ることが出来るので、自分の気になるフォトグラファーの作品を見に来るレビュアーもこの一般公開のPortfolio Viewingでみることができるわけだ。
僕の所にもSanta Barbara Museum of ArtのキューレーターKaren Sinsheimerさんがわざわざ見に来てくれた。
いくつかのやりとりがあった後に彼女から出た質問はこの写真はいくらなのか、という質問だった。渡邉博史さんからもアメリカでは必ずフォトグラファーにおまえの写真はいくらなのか、と聞かれると聞いていたので何となくは考えていたのだが、これは難しい質問だ。
何せこれまでプリントをプライマリー市場で売ったことがないわけだから値段のつけようがない。自分の評価もよくわからないわけで、日本では横木安良夫さんですら最初は25000円からということでブリッツギャラリーで販売している例もある。
まあ、500ドルくらいかな、と曖昧な返事しかできなかった。
他にもサンタフェには地元に熱心な写真愛好家やアーティストがたくさんいるらしい。次々にやってきては見せろ見せろということになり3時間のPortfolio Viewingはずっと立ちっぱなしでかなり疲れる体験であった。
レビューサンタフェに参加した100人の写真家の作品一覧
ポートフォリオビューイングの会場入り口
2人の写真家のインスタレーション作品。
Aline Smithsonさんはロサンジェルスの写真学校の先生だそうだ。フォトコンペの審査員もしているような人。
Alineさんの作品の中にシノワズリー調の僕好みの作品が。
プレゼンにノートパソコンを使う人も多くなっている。
体育館のような会場に100人の写真家のポートフォリオが並べられるのはすごい迫力がある。
壁面には翌日のオークション用に参加した写真家の作品がならべられている。
Fraction Magazine のDavid Bram 氏と奥様と愛称ジェリービーン・かわいい赤ちゃん。
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