フォトオークションが終わったあとは、参加したフォトグラファーがさそいあって地元の酒場Cow Girlに集結。
とにかくアメリカ人はハイハイ文化ともいえるくらいにすぐに声をかけあって仲良くなってしまう。もちろん他の国からきた人もおんなじだ。今回のレビューでは海外からの参加者も数名いた。
ドイツのミュンヘンからきた男は風景写真を撮影してプリントを売って暮らしているという。ただアルルのフォトフォリオレビューに持って行くと、おまえのは写真じゃないと酷評されるそうだ。フォトショップの後処理で加工しているせいかもしれない、という。
ロンドンからきたカート君はめちゃ明るい香港人。ルバーブルバーブにいって雑誌に取り上げられたり展覧会をオファーされているという。みんな有名なレビュアーに見てもらいたがるけれど、案外そうじゃない人のほうが可能性があるんだよ、というのが彼の意見だ。
オーストラリアのパースからきたグラハム・ミラー氏は普段は獣医の仕事をしているそうだ。彼の写真も技術的にも個性もすばらしいものがある。もちろん成功したら写真一本でやりたい、といっていた。
変わっていたのはシンガポールから来たどこからどう見てもそのへんのおっちゃんにしか見えない男の人。彼はすごくパワフルな人でもうどんどんどんどん話しかけてくる。旅行の写真がほとんどで中国やらインドやらに行って撮ってきた写真だ。インドではトランスベスタイトの写真を撮影していてセックスシーンまであるほどプライベートに入り込んでいる。何せ押しが強いからぐんぐんと中に入っていくのだろう。
僕にもオーロラセレクトのディレクターがいいぞ、仕事くれるぞ、とさかんにすすめられた。 残念なことに時間が合わずあえなかったのだが。
その他にもメキシコからきた韓国人の女の子、スイスからきた男性もいた。
もちろん圧倒的に多いのはアメリカ各地からやってくる人。写真を専業でやっている人もいるが、ウェブデザイナーだとかウェディングフォトをとっているひとなどもいるし、写真学校の先生もいる。とにかくいろいろな人、年齢層もまちまちだけどそんなことは誰も気にしていない。
Cow Girl でみんなでわいわいやっていたときに隣に座っていた女性でやたらハイテンションでおしゃべりしまくっていた人がいた。あとで聞いたら、その女性が今年のプロジェクトコンペティッションでファーストプライズに輝いたCori Chandler-Pepelnjakという人であった。
これはまた聞きなので正確ではないかもしれないが、彼女はミネアポリスに住む女性で最近二人の写真家のワークショップで写真を学んだそうだ。そして毎週末ミネアポリスからニューヨークに通って撮影を続けた。撮影していたのはjojoという14歳の女の子。彼女の母親は、水商売で若い男が好きで生活が荒れている。そんな母親の元での彼女のナイーブな生活のドキュメントが彼女の作品だ。
こんな風にアメリカではプロの写真家ではなくても作品さえよければチャンスはいくらでもめぐってくる。そして人生のどの時点からでも写真家としてのキャリアをスタートさせることが可能なのだ。
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