ドイツのミュンヘンにオープンしたMicheko Galerie (ミケーコギャラリーとよぶのだそうだ)のこけらおとしの写真展を僕とCeline Wuの二人展で飾らしていただくという光栄なお役目をいただいた。
4月ころからあわただしく準備作業をして、プリントもぎりぎりでどうにか間に合った。ギャラリーの方もオープンぎりぎりまであれやこれやの準備で大忙しだったが、なんとかオープニングレセプションまでこぎつけ、大勢のお客様にお越しいただくことができた。
Micheko GalerieはMichele Vitucciさんと田中恵子さんが運営されるアジアのアートを専門に紹介するギャラリーとしてオープンした。アジアのアートに特化したギャラリーはドイツではめずらしいそうである。
当面の展示は写真が中心になるようで、今年は池谷友秀さん、宮原夢画さんの写真展が続いて行われる。
オープンするまでにパリフォトに出かけられたり、写真集をリサーチしたり、ネットで調べたりとあらゆる考え得る方法で所属してもらうアーティストをさがしたそうなのだが、ネットでのリサーチが案外大変だったという。というのも、日本の写真家で自分のウェブサイトを持っている人が少なかったり、あっても文字化けしてしまってよく読めない、メールでコンタクトしても変に身構えてしまわれたりするアーティストの方もいて、オープンにこぎ着けるまでに大変ご苦労されたということだ。
ヨーロッパのギャラリーとのつきあいは案外むずかしいところもあるようで、慣習や考え方の違いもあるのだろうが、支払いのトラブルなどもある、といわれる。著名な写真家の方でも支払いのトラブルを避けるために写真を預けた時点で先払いで支払ってもらう(キャッシュオンデリバリー)ようにしている、という話も聞く。
Micheko Galerieは田中恵子さんという日本人の方がいらっしゃるので、日本のアーティストにとってはコミュニケーションや考え方がわかりやすいのがとても利点になるだろう。
ドイツ人とイタリア人のハーフであるMichele Vitucciさんもストックフォトエージェンシーを長年経営されていた方なので写真に対する考え方がとてもクリアだと思う。
お二人の考え方も滞在中にじっくり聞かせていただくことが出来たが、写真家に対しても顧客に対してもとても誠実な考え方を持っていらっしゃる。
日本の写真家にとってはヨーロッパに対して大きな窓が開いたといえると思う。すでに来年の展覧会の予定もほぼ埋まってしまっているようで、今後の展開が楽しみだ。
Micheko Galerie
左から田中恵子さん、Michele Vitucciさん、と永田。
2010年6月12日土曜日
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