2009年9月28日月曜日

上海M50区ギャラリー街

上海には有名なギャラリー街があって、古くからあるものは通りの名を取ってモーガンシャンルー地区とよばれている。略してM50区。

入り口はせまいかんじだが、懐が深い構造で奥にずっと広がっていて各ギャラリーを回るだけでも結構な時間がかかる。

ここに二つのフォトギャラリーがあるので、いってみた。一つはm97 GalleryでオーナーはSteven Harrisさん。ちょうどオープニングパーティをやっていて三人の写真家の展示をしていた。どちらかというとコンセプチュアルなものが中心だった。

もう一つはOFOTO Gallery。ここのオーナーはLuo Yongjinさん。ギャラリーを入るとすぐに目につくのが今年のアルルのDiscovery AwardにノミネートされたYan Yongliangの作品。上海の高層ビルや建築中のビルをコラージュして山水画風にまとめ上げたものすごくこった作品だ。
中国の写真家の作品は見たところ本当に多彩だ。ストレートなものから合成しまくったようなものまでいろいろある。フレーミングを丸くしたり変わったフレーミングにした作品も多い。

”Photography Reborn"というデジタル写真を紹介した本で見たDaniel Leeの作品も奥の方にあるギャラリーでみかけた。人間の顔が動物の顔になっている作品群でH.G. ウエルズのドクターモローの島を思い出してしまう作品。見ていると背筋がゾクゾクしてくるが、どうしても気になってカタログを買ってしまった。

M50のようにギャラリーが一カ所に集まっているのはとてもいい。東京だと一日にいくつかのギャラリーを回るのはとても大変だがこのように集まっていれば、ついでにいろいろと見ることができる。

おそらく販売面を考えても、また海外などからのお客様を迎えることを考えても合理的なシステムといえるだろう。M50区入り口付近。空間を大胆に使えるところがいいですね。

一時期のニューヨークのソーホーのようなかんじでオシャレだ。
m97GalleryのSteven Harrisさん。
広州出身の写真家Zeng Hanさん。中国のコスプレや京劇役者のポートレート作品をとっている。Beijin Meeting Placeでもとりあげられていたので僕もああ、あの作品ね、と納得。香港でギャラリーをつくる計画があるそうだ。エネルギッシュだなぁ。
m97で展示されていた作品。グループ制作で台湾のラブホテルの標準休憩時間3時間の間にその部屋にあるものでオブジェをつくって撮影し、時間内にかたづけるというインスタレーションのような作品。

OFOTO galleryのLuo Yongjinさん。
OFOTO.丸いフレームは奈良原さんもやっていましたね。でもここでは何となく中国っぽくなる。そういえばアルルでデュアン・マイケルズの最新作をみましたが、自分の庭を撮影して扇子の形のフレームにしていましたね。

OFOTO 入り口付近に展示されていたYan Yongliangさんの作品。まだ20代の写真家。
ギャラリーの中に池があるとは・・・
Daniel Leeの作品が展示された空間。
おしゃれなバーカウンターがあるギャラリー。
大小様々なギャラリーがあるがこの広さはいいですよね。贅沢だ。

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