PX3やipaはアドバタイジング部門やアーキテクチャー部門などがあって、総花的なコンペですが、ちょっと毛色のかわったのがCritical Massです。このコンペを知るきっかけになったのが、昨年のレビュー・サンタフェに参加する前におうかがいしていろいろとお話を伺った渡邊博史さんがこのCritical MassのTop 50になり、写真集を出版したということを知ったからでした。
ファーストプライズなどを設定するのではなく、ファイナリスト175名の作品を世界のキュレーターやギャラリスト約200名が審査することによってネットを通じたポートフォリオレビューになっているところがこのコンペの味噌なのです。
応募される作品も非常にアメリカ的な作品が多いので最初はとても違和感を感じていたコンペでした。
今日はとてもいいニュースをお知らせします。このCritical Mass Top 50の発表が今日あり、日本から応募された保坂昇寿さんがみごとランキングされました。おそらく日本在住の写真家でランキングされたのは初めてのことと思います。おめでとうございます。
保坂さんも僕のブログをご覧になられていたそうで、このような結果がでてきたこと、僕もとてもうれしいです。
ぜひ保坂さんに続く日本の写真家が続々と現れることを期待したいです。海外のギャラリーと契約する日本在住の写真家やコンペなどで活躍する写真家がでてくるのがまず第一歩ですが、問題はその次です。
世界のフォトマーケットで日本の写真、写真家の考え方がきちんと理解されること、日本ブランドが世界のフォトマーケットできちんとした位置をしめていくことがさらにそのあとの課題です。そのためには世界に足がかりをつかんだ写真家がきちんと世界のフォトマーケットと継続的につきあっていくことが何よりも大切になると思っています。
Critical Mass Top 50 2010

